賃貸編「30年先を見据えた賃貸経営 その2」


賃貸編「30年先を見据えた賃貸経営 その2」
前回からの続きになります。
今回は30年後の人口予測を調べてみます。
東京都23区を対象とします。
(資料内数値は国勢調査結果と東京都政策企画局の推計です)
1.人口予想
2020年時点の人口 約959万人
2050年の人口予想 約906万人
2030年に人口ピークで約979万人となりますので
20年間で約70万人減少の予測です。
ちなみに2060年には約840万人にまで減少します。

2.高齢化率(65歳以上人口の割合)
2020年時点 約23.2%
2050年予想 約32.9%
30%は高齢者(65歳以上)の時代になります。
2040年に29.3%の予測ですので、
あと20年後には、約30%が65歳以上となります。
第2次ベビーブームの世代が2040年には
65歳以上になっている点が大きいと思います。
現時点(2022年)では65歳以上が
高齢者の定義になっておりますが、
人生100年時代の掛け声に合わせて、
高齢者の対象年齢が将来は変わることも考えられます。
(定年も年金も対象年齢が引き上げられていますので)

3.年齢別構成
生産年齢人口(15歳から64歳)
2020年時点 約904万人
2050年予測 約729万人
65歳以上人口
2020年時点 約322万人
2050年予測 約419万人
年少人口(15歳未満)
2020年時点 約160万人
2050年予測 約126万人

4.世帯別人口
夫婦のみ世帯
2020年時点 約118万世帯
2050年予測 約125万世帯
夫婦+子供世帯
2020年時点 約155万世帯
2050年予測 約136万世帯
単独世帯
2020年時点 約331万世帯
2050年予測 約323万世帯
意外にも、夫婦のみの世帯は増加傾向になり、
単身世帯は減少傾向になります。
(人口全体が減少するので、構成比としては
単身世帯の割合は増加します。)

5.単身世帯の年齢別構成
65歳未満の単身世帯
2020年時点 約245万世帯
2050年予測 約204万世帯
65歳以上の単身世帯
2020年時点 約86万世帯
2050年予測 約119万世帯
高齢化、少子化、未婚率増加のイメージが強かったですが、
上記予測を見ると、
夫婦世帯が増加傾向になるのは注目点だと思います。
間取りと広さで考えると40平米から50平米前後の
1LDKから2LDKは30年予測でも
需要アップの可能性がある間取りと考えられます。
65歳以上の単身世帯人口は
一定数は高齢者施設(老人ホーム)利用の割合がありますし、
単身で持ち家生活している方もおります。
とはいえ2040年頃に第2次ベビーブーム世代が
65歳以上となりますので、
65歳以上の単身者に対する方策は早めに(今からでも)
決めたほうが良いと思います。
賃貸開始の時点で、収入も健康も問題なければ良いですが、
いずれは収入も健康も変化します。
その時にどのように対応するか?
身元連絡先を確保する、定期借家契約にするなど
対応方法のアイデアは出てくると思います。
続きます。

今日の1枚
東急目黒線 大岡山駅周辺


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